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親族間の争いごとを避けて遺産分割協議をまとめるコツ

隠さない

残念ながら相続財産を隠してしまう方もいらっしゃいます。
最初に隠してしまうと他の相続人に対する信用を失い,その後は隠すものがなくても,「ほかにあるのではないか」と勘ぐってしまうのが人の気持ちです。
最初の失敗が紛争の火種となり,この先何年もの相続争いにつながってしまうことも少なくありません。

客観的な評価

相続争いで一番多いのが,相続財産となる不動産の評価の問題です。
話し合いで決着が付かなければ遺産分割審判まで持ち越し,裁判所が選任する不動産鑑定士に評価をしてもらうことになりますが,裁判費用,鑑定費用のことなどを考えると,相続人全員が相応の負担を強いられることになります。
固定資産税評価額,路線価,不動産会社の見積額など,出来る限り客観的な資料を提示して,皆が納得できる評価額を提示しましょう。

エゴを通さない

「亡くなった親の面倒をみてきたのは自分で,あいつは病院に見舞いにすら来なかった。」・・・相談に来られる方からよく聞かれる話です。
心情的にはよくわかります。
自分の生活を犠牲にして親の介護に努めてきたのに,いざ相続という話になると,日頃親の顔すら見に来なかった兄弟から平然と権利主張だけしてこられれば,「悔しい」と思う気持ちが芽生えるのも当然のことかもしれません。
しかしながら,相続問題,とりわけ遺産分割の問題は,所詮は亡くなられた方の財産をどのように評価し,どのように分けるかということでしかありません。
円満に遺産分割協議を成立させるためには,ある程度の妥協やお金の問題をお金の問題として割り切るという姿勢も必要になります。

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