弁護士 伊東克宏のブログ

Katsuhiro Ito's Blog

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民法改正2020年問題

改正民法が平成29年5月26日に国会で成立可決され,6月2日に公布されました。

3年以内の施行が決まっていますので,この改正民法の施行は,2020年(平成32年)春ではないかと言われています。

2020年と言えば東京オリンピック,3年,4年とというとなんとなく先なので,昨年もみんなで案文の段階での改正民法の勉強会をしたりしましたが,どうにもピンと来ていなかったのですが。

改正民法が成立し,2020年春から!と言われると,ようやく実感をこめて勉強しないといけないという雰囲気になってきました。

で,それに向けて私たち弁護士は何をしなければいけないか?と言うと・・・おそらく一番は,“契約書の見直し作業”です。

改正民法において最も重要な改正項目は,1.消滅時効,2.法定利率,3.保証債務,4.定型約款,5.売買,のようです(中央経済社「ビジネス法務 民法改正への準備と対応」12頁,川合信行弁護士の論考より)。

改正民法は,従来の判例を明文化しただけで,これまでのルールと変わらないところも多いですが,上記の5つについてはルールそのものが変わるところを多く含んでいます。

「その契約書に,上記5つの事項は含まれていますか?」と言われれば,たいてい含まれておりますので,特に取引基本契約書を中心に,会社や事業者は,ほぼすべての契約書について内容をチェックしておいた方が良いように思います。

継続中の取引については,施行後直ちに変える契約書を書き換える必要がないものもありますが,更新の段階で変える必要があり得ますから,準備をしておく必要もあります。

「消滅時効の中断・停止」が,「消滅時効の更新・完成猶予」というように,用語が変わっているものもあります。

「おたくの契約書,古いね-。」とか言われないようにしないといけません。

で,まずは「おたくの顧問弁護士,古いね-。」と言われないように,私が勉強しないといけません。

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2017年7月31日、カテゴリー:「日々あれこれ」(日記), 弁護士 伊東克宏ブログ

弁護士 伊東克宏

弁護士 伊東克宏

相続・離婚を中心とした一般民事事件のほか,会社法務にも対応。弁護士として10年以上のキャリアを有する。

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