弁護士 伊東克宏のブログ
Katsuhiro Ito's Blog
倫理研修を受けて
倫理研修を受けて
弁護士は、5年に1度、弁護士会が主催する倫理研修を受けることが義務づけられています。
私も早いもので3回目になりますが、本日(平成29年9月25日),神奈川県弁護士会主催の倫理研修を受講してまいりました。
研修の主な内容は、最近弁護士が懲戒された事例の紹介と、「こうした行動は許されるか」といった具体的な設問に対するディスカッションです。
3時間にわたる研修ですが、日々の仕事に麻痺してしまいがちな自分を戒める意味で、毎回新鮮な気持ちで臨んでおります。
弁護士会には、会員弁護士に対する苦情を受け付ける窓口があるのですが(「市民窓口」といいます。)、本日解説してくれた担当理事者によれば、現在弁護士会に寄せられている苦情のトップ3は、以下のとおりだそうです。
1 契約書の作成・説明不十分(「書かれていない」「説明を受けていない」)
2 報告義務の懈怠(「連絡すらとれない」)
3 預かり書類等の返還しない(「返還した」「返してもらっていない」のトラブル)
1、2も3も、言われなくても当たり前のことで、私もこんな弁護士に依頼するのは嫌です。ただ、誰しも自分のことは甘やかしがちですし、中には弁護士も依頼者も互いに忙しい中での行き違いもありますから、気をつけなければいけません。
そもそも,うちの事務所のモットーは3つ。
1 契約内容をきちんと明示します
2 依頼人との連絡を密にします。
3 法律相談を大事にします。
です(詳細は→http://www.saiwaisougou.com/lawyer/about.html)
特に、交渉に動きがあるごと、裁判期日ごとの経過報告は力を入れており、裁判官や相手弁護士とのやりとりも含めて、かなり詳しい内容を文書(メール又は報告書)にて送らせていただいております。
長くなりがちな交渉や訴訟においては、たとえ弁護士がきちんと仕事をしているつもりでも、依頼人の方から見て何をしているかわからなければ、フラストレーションが溜まるのも当然です。
依頼人の方からいただいた電話1本の情報が、裁判の切り札になることもありますが、そうした情報も、交渉や裁判の進行を子細に報告しているからこそいただけるものです。依頼人の方と日頃より問題意識を共有していることは、非常に大事なことです。
今後もこうした研修などを機会に、自分を戒めつつ、日々精進していきたいと思います。
弁護士 伊東克宏
2017年9月26日、カテゴリー:「日々あれこれ」(日記), 弁護士 伊東克宏ブログ
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