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男女の問題

man and woman's problems

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嫌がらせ行為に対する対処について

「交際していた男性(女性)から,次のような嫌がらせ行為を受けています。
どのように対処したらよいですか。」

  1. 毎日のように電話をかけてきます。また,不快なメールを頻繁に送信してきます。
  2. 自宅周辺で待ち伏せされています。暴力を受けたりしないかと心配です。
  3. 家族や勤務先に自分との関係をばらすと脅されています。
  4. 家族や勤務先に誹謗中傷する内容の手紙やメールを送られて困っています。

基本的な4つの対応

異性からの嫌がらせに関する問題は,比較的多いご相談内容のひとつです。
基本的な対応は,

  1. 誰か(友人,家族,弁護士,警察等)に相談すること
  2. 第三者(弁護士等)を介入させること
  3. 相手の情報を十分に得ること
  4. 予想される事態を冷静に把握し,対応をとっておくこと

です。
この他に,個別事案ごとの対応や,証拠化の方法等,HP上に掲載できない内容もありますが,ここでは,基本的なことについて説明させていただきます。

その1 誰かに相談すること

もっとも基本的で大切なことは,「ひとりで悩まない」ということです。
相手が嫌がらせをしたい「標的」は,「あなた」です。

あなたが今,嫌がらせにひとりで悩み,不安になり,恐れ,あるいは,混乱しているとすれば,その状態は,まさに「相手が望んでいるあなた」です。
私も他人から脅迫を受けた経験があるのでわかりますが,ひとりで悩んでいると不思議なもので,あなたの想像力は,あなたの不安感や恐怖心をどんどん後押しして広げていきます。

電話で言われた「たった一言」が,自宅に押しかけて来るのではないか,家族だけではなく勤務先や近所にまでばらされるのではないか,自分だけではなく家族や会社にまで迷惑をかけることになるのではないかと発展していき,夜眠れなくなったり,仕事や生活に支障が生じることもあります。
まずは,あなたが信頼できる誰かに相談してみてください。

あなたが,第三者に相談をし,第三者に相談しているのだと相手に知らせるだけでも,大きな予防効果があります。
友人,家族にも話しにくいのであれば,信頼のできる弁護士に相談されることをおすすめします。弁護士は法律に詳しく,また,守秘義務も課されています。

その2 第三者(弁護士等)を介入させること

さきほど,ひとりで悩んでいるあなたは,「相手が望んでいるあなた」である,ということをお話ししました。
反対に,誰かに相談をしたり,「ふたりだけ」のはずだった問題に第三者である弁護士等を介入させようとするあなたは,まさに「相手が望んでいないあなた」であると言えます。

第三者(弁護士等)を介入させること

相手が,遠慮なく,過激な内容を電話で言ったり,あなたを傷つけることをメールに書いたりできるのは,その対象が「あなた」だからです。
「あなたひとり」であるからと言ってもよいかもしれません。
誰にでも,乱暴な言葉を言ったり書いたりすることができるわけではありません。
そこに至る心境には,「あなたであれば許してくれる。」,「あなたであれば警察沙汰や裁判沙汰にしない。」という甘えがあります。

大切なことは,「あなたひとり」ではないのだということを,相手に気づいてもらうことです。
第三者(弁護士等)の立場から,「○○さんが困っているので今後はやめてもらいたい。」と注意することで,「あなたひとり」であれば許されることでも,実は「してはいけないことをしているのだ」ということを気づいてもらうことができます。
第三者(弁護士等)が早期に介入することで,嫌がらせをエスカレートさせることなく,事態の悪化を防ぎ,結果,双方にとって良い収束を迎えられることも少なくありません。

ただし,あくまでも目的は嫌がらせをやめてもらうことであり,双方が感情を激化させ,無益な報復合戦のようなことにはならないよう冷静に行動する必要があります。
その意味からも,介入してもらう第三者には弁護士を依頼するか,そうでない場合でも,事前に法律相談を受けられることをおすすめします。

その3 相手の情報を十分に得ること

脅しや嫌がらせを受けていると,あなたの想像力は,「○○されるのではないか?」「△△もしてくるのではないか?」と,不安感や恐怖心をどんどん押し広げていきます。
ですが,ここはひとつ客観的に冷静に考えてみてください。

あなたが不安感や恐怖心を抱いている相手は,本当にそこまでのことができる人でしょうか?
あなたは,相手のことをどれだけ知っていますか?住所は?電話番号は?年齢は?家族構成は?仕事は?生活は?生い立ちは?

相手の情報を把握すれば,その相手が「できること」「できないこと」「やりそうなこと」「やりそうもないこと」を,ある程度は予測することができます。
相手の情報を多く把握することは,あなたの漠然とした不安や恐怖をぬぐい去ってくれるはずです。

その4 予測される事態に対し,必要な対応を採っておくこと

相手が「やりそうなこと」は予測できましたか?
予測できたのであれば,「やりそうなこと」に対し,必要な対応を採っておきましょう。

他方,相手が「できそうもないこと」「やりそうもないこと」は,あれこれ考えるのをやめて,どこかで割り切る勇気も必要です。

どのような対応をとったらよいか,悩んでおられるのであれば,それについても信頼できる弁護士に相談してみましょう。

以下,説例に沿って具体的な対応例お話しします。

電話やメールに対する対応

毎日のように電話をかけてきます。また,不快なメールを頻繁に送信してきます。

きっぱりと交際を断る旨の連絡を入れ,あるいは,第三者からその連絡を入れてもらいましょう。
それでも電話やメールがやまなければ,着信拒否の設定をするか,最終的には電話番号やアドレスを変えてしまいましょう。

もっとも,電話やメールで悩まされている方の多くが,私がいくら「番号もアドレスも変えてしまいなさい」とアドバイスしても,変更しない方が少なくありません。
理由をおたずねすると,「相手が何を言ってくるのか知っておきたい。(知らないと不安。)」と答えられる方が大半です。

心情的にわからなくはないのですが,相手からすると

と期待させることになり,そのままにすることで,嫌がらせを激化させることがあります。
なお,それまでに双方で送受信したメールや留守番電話の録音については,証拠になる場合があるので,全て保存しておかれることをおすすめします。

待ち伏せ行為等に対する対応

自宅周辺で待ち伏せされています。暴力を受けたりしないかと心配です。

待ち伏せだけでもストーカー規制法に抵触する可能性があります。
ストーカー行為は犯罪行為ですので,最寄りの警察署へ相談に行っておきましょう。
必要が認められれば,パトロールの強化や,警告を発してもらうことができます。

民事上の手続となりますが,裁判所で,接近禁止等の仮処分命令を出してもらえるケースもあります。
そのほか,自分でも,防犯ブザー等の防犯グッズや,証拠を残すためのデジタルカメラ,ICレコーダーなどを準備されてはいかがでしょうか。
証拠があれば,警察や裁判所も,あなたに対する協力がしやすくなります。

これらのものは,小型の物を選べばたいした荷物にはなりませんし,使う機会がなくても,「お守り」がわりに持っていればそれだけで安心できます。

「関係をばらす」行為に対する対応

「家族や勤務先に自分との関係をばらす」と脅されています。

残念ながら,手紙を出されたりメールを送信されたり電話をかけられることを事前に100%阻止することは不可能です。
ただ,弁護士から警告文書を送付しておくことで予防できる場合もあります。

また,相手が電話や手紙で話した内容が,名誉毀損などの不法行為にあたれば,事後的に責任追及することは可能です。
ただし,あなたとの男女関係が事実で,そのことを家族や勤務先に告知されただけでは,不法行為を構成しないことの方が多いと思います。

被害の拡大を防ぐ意味からは,家族や勤務先に連絡してくる可能性があるのであれば,事前に家族や勤務先にも状況説明をしておかれるのが賢明でしょう。
この場合に大切なことは,相手や経緯について,できるだけ正確な情報を伝えることです。誤った情報や不十分な情報を伝えると不信を招き,かえって家族や勤務先に,余計な不安や混乱を及ぼすおそれがあります。
どのように伝えるべきか悩んでいる場合には,そのことも含めて弁護士と相談してみてもよいでしょう。

脅迫や誹謗中傷に対する対応

自分や家族に危害を加えるという手紙や,勤務先に誹謗中傷する内容のメールが送られてきます。

手紙の内容によっては,その手紙を投函した行為そのものが,刑法上の脅迫罪等にあたる可能性があります。勤務先に送られたメールについては,内容によっては名誉毀損罪にあたる可能性もあります。

冷静さを欠いた行動からは,さらに相手がエスカレートしていく可能性も考えられますので,早めに信頼できる弁護士や警察に相談に行き,今後の対応を検討されることをおすすめします。

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